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運動絶滅 その1

 

フリーという名の自由人になって、早3か月。

 

現場に出ていた頃は常に時間との戦いであった。

まず、当然のことながら「遅刻」との戦いがある。

普通に会社員が出社するのとは異なり、日によって場所も営業開始時刻もバラバラなので慣れないうちは大変だった。デビューしたての頃は1か月で5キロくらい痩せた。

通勤時間も片道2時間なんてのはザラで、この前偶然会った後輩は「今月群馬に3回行きます」なんて言っていた。片道3時間だ。絵の方に影響が出ないことを祈るしかない。

 

似顔絵を制作するにあたって、その「制作時間」もまさに戦いである。

一応「お一人10分」をうたってはいるが、正直10分で描いてる画家はいないだろう。15分~20分といったところか。

写真から描く場合はその倍以上の時間が掛かったりする。

自分の席に行列が出来てしまったときはまさに戦場。1分でも早く、かつクオリティは下げず!常に時計の針をチラ見しながら、タイミングがズレるとお昼休憩どころかトイレにも行けず、ワキ汗もびっしょりさせながら戦い抜くのである。

それでいて、一切お客さんが来ないという日もある。これもまたある種の「時間との戦い」と言える。

 

その環境が良い悪いは別にして、僕個人としては「このスタイルはもう古い。限界だ」と感じ、独立した。

所謂アートや芸術の分野ならば、そういった、ある意味でハングリー精神を養うような環境も結構かもしれないが、似顔絵はどちらかといえばサービス業である。少なくとも、自分本位で完結するものであってはならない。

そうであるなら、やはり働くものが置かれる(それぞれに適した)環境というものは重要である。

 

「より良い環境から、より良いサービスが生まれる」と信じている。

特に我々のような(一応)クリエイティブな分野は尚更である。

 

これは一般論だが「上司に怒られるから」「ルールだから」「クビになりたくないから」そういうネガティブな動機から生まれたものは、表面上はそれなりに見えるかもしれないが、やはりニセモノでしかない。

「親に小言を言われるから」という理由で挨拶をしている子供は、本当の意味で挨拶などしていないのだ。

 

何が言いたいのかと言うと、本当は「フリーになってから太る一方」という話を超おもしろおかしく書き綴ってやろうと思っていたのに、前フリとして現場に出ていた頃の話を書き出したら、なんともいえない思いが込み上げちゃって、そっちの話がどこまでも続きそうでヤベーと思い始めてる…ということですよ。

 

というわけで、次回に続く!