どうも僕です。
昨日の夜中、今抱えている作品を整理してみました。
それがこちら。
ざっと数えてみたところ人数にして約50人。
公開NGのものや、まだラフしか描いていないもの、それどころか何も描いてないものもあってちょっとワケわからん写真になってますが、約2週間ほどでこれを全部描き上げると。
まあ、前にも書きましたが、描くこと自体はそれほど大変ではないんです。
大変なのは……
さて、ここで似顔絵通販のお仕事に密着！
あくまでも僕のパターンですが。
１．メールやこれまでのご注文をチェック。
前日の夜に連絡が来てたりするので、そのあたりをチェック。同時に、今制作中の納期表を眺めながら「今日までにこれは完成させて、これとこれの下描きを明日出せば…」など数日〜１週間くらい先のスケジュールというか動き方を漠然と毎日決めます。
２．新規ご注文が来たとき。
「漠然と毎日」と言うのは、こうしている間にも新しいご注文が入るからガッツリとスケジュールを組むことは出来ないのです。
新規ご注文が「A3でお急ぎで１０人！」とかだった場合、また一気に動き方が変わります。
３．制作。
制作は「下描き」と「仕上げ」の２種類に分けられます。
【下描き編】
下描きに入るまでには数回、お客様にメールを送ります。最低2回ほどのラリーで済むご連絡ですが、場合によってはそこでかなりの回数やりとりすることもあります。
「金額と納期」をお知らせ→「お写真をもらい確認」→「あまりよくない写真だった場合、どういう風によくないか理解していただき、別の写真を送ってもらう」→「要望をしっかり伺う」……ここまできて初めて下描きに入れます。
もちろん、スムーズに進行するときはいっぱいありますが、お客様によっては、
（一切の説明が無く写真だけ送られ）
「えっと…これって１名ってなってますけど、どっちの人をお描きするんですか？」
「２名に変更で！」
（それ先に言ってよ…）
「わかりました。お誕生日の方はどちらですか？」
「左の人です！２名だといくらですか？」
（サイトに書いてある…）
「こちらの金額です」
「ケーキとか加えられますか？」
（それも書いてある…！）
「はい」
「じゃあそれで」
（また計算し直し…）
「ではこちらが正式な金額です」
「フレームはなしに変更してください！それだといくら？」
（さらに計算し直し）
「金額は以上です。お写真ですが、サイトや先ほどのメールにも書いてありますが、これはかなり加工されているものなので…」
「これだとどうですか？」
（加工はないけど、全然わかんねえ…）
「一度、サイトのこのページを読んでくだい！お願いします！（泣）」
上はかなり極端な例ですが、ないこともないです。
このやりとりだけで制作時間と集中力をごっそり削られます。
【仕上げ編】
これらのやりとりと同時進行で、下描きが完了した他の作品をどんどん仕上げていきます。
ここで注意したいのは「お名前や日付やメッセージ」と「服や背景の色」です。
お名前を始め、文字は下描きのときはえんぴつで書きますが、仕上げのときはそれらを一旦消してから別の画材で書きます。上からなぞるとかではないので、ここでうっかり間違えないように、しっかりとメモを見ながら、細心の注意を払います。
色も同様に「子供は薄い青いTシャツで」などの指定があるのをうっかり忘れないようにしなくてはなりません。
今までミスは一度もありませんが、それは多分、上記のメモとかご注文を管理した表とかを仕事以外のときも常になんとなく眺めているからだと思います。
４．発送
梱包の前にSaiと二人で最終確認をします。
僕「いくよー、まず文字がHappy Anniversary…」
Sai「ハッ、ピー、アンニ、バーサ、リィー」
僕「2020.5.23…」
Sai「にせんにじゅう…５がつ…２３」
僕「名前が宏太朗…鶴子…朗はこっちの朗ね。郎じゃなくて」
Sai「こうたろうぅ…つる…」
僕「鶴の字あってる？」
Sai「うん、あってる」
僕「次、住所は…〒125の…」
Sai「はい」
僕「東京都…」
Sai「はい」
僕「時間指定ありの5月25日午前中」
Sai「OKです」
みたいな感じで必ずやってます。
だから住所や納期のミスも一度もないんだけど、たまに頭がパンクしそうなときがあります（そんなわけで最近オーダーストップしてました）。
以上、ざっと「こんな感じ」という似顔絵通販のお仕事風景でした。
一番のミソは、上の1〜4を順番に行っているわけではなく、すべて同時進行でバラバラにやっているということです。
梱包して、下描き描いて、メール送って、2〜3枚色塗って、新規ご注文の対応をして、スケジュール見て、色塗って、メール返信して…みたいな。
まあこれは僕らが個人事業で発注から発送まで全部自分たちだけでやっているからであって、連絡系の仕事は会社がやってくれるところはいっぱいあります（それでも作品の管理は結局作家がやりますが）。
でも、お客様とのダイレクトなやりとりの方がすぐ作品に反映させられるし、それをやってこその似顔絵通販だとは思いますが。
さて、今日はちょっと長く書きすぎたかな。
それでは！
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