似顔絵を描き始めた頃とちょっとだけ業界裏話

まだ似顔絵を仕事にする前に描いた絵…正確に言うと「似顔絵を仕事にしよう!」と思い立って、慌てて練習したときの絵が出てきたので、ちょっと公開しちゃいます。

 

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頼まれてウェルカムボードとか何枚か描いた程度の経験しかなかったものの、ある夜突然「似顔絵なら仕事に出来るかも!」と思い立ち、とりあえず2週間くらい練習した記憶が。

といっても何をどう描けば似顔絵の練習になるのか分からなかったので、とりあえず「写実的に描く→デフォルメして描く」という感じで2パターン描いてみることに。

 

そんなのを20人くらい描いて「仕事にするならやっぱりスピードは大事だな」と思い、下描きはほぼせずに5分~10分くらいを目指して描いてみました。

 

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このあたりで「写実と漫画の中間」くらいの描き方がボンヤリと見えてきた感じですね。それは今でも変わりません。

というか僕は絵に関しては独学というか、ただ模写するのが楽しいというだけでチョコチョコと描いてきただけの人間なんで、こんな描き方しか出来ないんですよね。

テクニックとか、技法とか、もっというと美術とかデザインのルールとか、なんにも知らないですからね。

それはそれで個性にはなっているような気はしますけど…どうなんでしょう??

 

 

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このころは、映画のDVDを一時停止して、気に入ったシーンとか顔とかを描くのにハマってました。

 

で、たぶん「写実的に描いてもつまらない。でも特に誇張(デフォルメ)はしない。素直に描く」という感じで自分のタッチは落ち着いた気がします。

 

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まあ普通はプロになってから自分のタッチに悩んだり変化させたりするんでしょうけど、僕はこれしか描けませんので…。

「似顔絵を仕事にする」ということを意識して2週間。そのへんで「たぶんなんとかやっていけるだろう」と履歴書を作品と共に送ってた気がします。

で、そのままプロになってしまった(笑)

 

実際現場に出てどうなったかというと……なかなかの売れっ子でしたね!(笑)

 

いや、そんな風に書くとちょっと誤解を与えるな…(^-^;

「似顔絵でお金をいただく」というのは本当に難しいんです。お客様によって「何を求めているか」が全く違うので。

とにかくかわいく描いてほしい人、デフォルメしてほしい人、絵のことなんてさっぱり分からないよ~という人etc…。

そういう中にあって、やっぱり独りよがりに描いてしまってはダメなんですね。

アートである前に、サービスであり、商品であるという大前提。

そのあたりが似顔絵師とイラストレーターの大きな違いかもしれません。

 

現実問題として、そのへんのことを分かってない描き手はいっぱいいて、分かっていても所謂「売れセン」のマネをするだけで本質的には何も分かっていなくて……みたいな。

パクリ、パクられ、妬みに牽制…いやあ、似顔絵の現場ってのは、実はかなり混沌としてるんですよ!※注1

そもそも似顔絵師って(少なくても僕の周りでは)世間知らずの人が多くて、「仕事でお金をいただく」ということの意味を分かってなかったりするんですよね。結構なオジサンでもそんなだったりします。※注2

 

注1…あくまでも僕の周りではという話です。

注2…あくまでも僕の周りのオジサンはという話です。

 

 

僕は「素直に描く」ということとプラス「喜んでもらえる何か」を取り入れようと考えてましたし、今も同じです。

それは例えば、観察して「この人はどうやら左利きらしいぞ」とか「必ず同じピースで写真に写ってるな」とか「このご夫婦は奥さんを一歩引いて描いた方が“らしさ”が出るぞ」とか。

そんなスタイルでずっとやってきたので、それがたぶん多くのお客様に受け入れられたんじゃないかなと思っています。力不足のときも多々ありましたが…。

 

そんなわけで、今僕が思っているのは「僕が描いているのは、果たして似顔絵なんだろうか?」ということ。

他の画家さんの絵を見ると「(自分とは)何か違うなー」っていつも思うんですよね。うまく説明できないんですけど、色紙の向こう側に描き手の強烈な意思とか自己主張が透けて見えるというか、そういうのが肌に合わないんだと思います。

でもそれこそが似顔絵なわけで、そういう意味では僕の描いてるのは似顔絵ではなく「商品」であると。

そんな風に似顔絵というものが、新しいステップなり住み分けなりは出来ないだろうか?そんなことばかり考えています。

 

似顔絵パフォーマーではなく、良質な似顔絵商品を作り出す人になりたいと。

そういう感じですかね。

 

うーむ、やっぱりうまく説明できた気がしない(^-^;